2024/5/9

事業再構築補助金第12回の公募が公開されました。スケジュールおよび申請枠(事業類型)についてご紹介します。

令和6年4月23日、事業再構築補助金の第12回公募が公開されました。事業再構築補助金は、ポストコロナ・ウィズコロナ時代の経済社会の変化に対応するために、中小企業等の事業再構築を支援する補助金です。現在の事業再構築補助金は、「ポストコロナ社会を見据えた未来を切り拓くための取組を重点的に支援する補助金」として、成長枠等をはじめ幅広く再構築事業に対応できるように事業類型が創設されています。

第12回では、昨年11月に行われた行政事業レビューにより指摘を受けた内容を反映させ、抜本的な見直しが行われた内容となっています。

それでは、第12回事業再構築補助金についてご紹介いたします。

目次 [非表示]

1 公募スケジュールについて 2 事業類型について     3 事業類型の概要     3.1 成長分野進出枠「通常類型」3.2 成長分野進出枠「GX進出類型」            3.3 コロナ回復加速化枠「通常類型」            3.4 コロナ回復加速化枠「最低賃金類型」          3.5 サプライチェーン強靭化枠3.6 事前着手の廃止     3.7 審査の観点       4 まとめ

公募スケジュールについて

第12回の公募スケジュールは以下のとおりです。

  • 公募開始:令和6年4月23日(火)

  • 申請受付:調整中

  • 応募締切:令和6年7月26日(金)18:00

受付時期については、現在のところ調整中となっています。

事業類型について

第12回では事業再構築補助金の事業類型は以下の通りとなります。

  • 成長分野進出枠(通常類型)(GX進出類型)

  • コロナ回復加速化枠(通常類型)(最低賃金類型)

  • サプライチェーン強靭化枠

これら3つの枠を中心に、それぞれ申請する内容により類型がわかれています。

また成長分野進出枠とコロナ回復加速化枠において、上乗せ措置として以下の内容が取り組まれています。

  • 卒業促進上乗せ措置:中小・中堅企業等から中堅・大企業へと規模拡大する事業者を支援。

  • 中長期大規模賃金引上げ促進上乗せ措置:継続的な賃金引上げ及び従業員増加に取り組む事業者を支援。

事業類型の概要

事業再構築補助金の事業類型には、以下の基本となる要件が存在します。

  1. 事業再構築指針に示す「事業再構築」の定義に該当する事業であること。

  2. 事業計画について認定経営革新等支援機関の確認を受けていること。(金融機関から資金提供を受けている場合は、資金提供元の金融機関等による事業計画の確認を受ける必要)

  3. 補助事業終了後3~5年で付加価値額の年率平均3.0~5.0%以上増加、又は従業員一人当たり付加価値額の年率平均3.0~5.0%以上増加する見込みの事業計画を策定すること。(年率平均の必要増加値は類型により異なる)

この3つを基本とし、各事業類型をご紹介いたします。

成長分野進出枠(通常類型)

成長分野進出枠(通常類型)では、成長分野に向けた大胆な事業再構築にこれから取り組む事業者や、国内市市場の縮小などの産業構造の変化などにより、事業再構築が強く求められる業種・業態の事業者を支援します。

【必須要件】

「市場拡大要件を満たして申請する場合」
付加価値額の年平均成長率4.0%以上増加を求める。加えて以下のいずれかを満たすこと。
・事業終了後、3~5年で給与支給総額を平均成長率2%以上増加させること。
・取り組む事業が、過去~今後のいずれか10年間で、市場規模が10%以上拡大する業種・業態(※)に属していること。

「市場拡大要件を満たして申請する場合」
付加価値額の年平均成長率4.0%以上増加を求める。加えて以下のいずれかを満たすこと。
・事業終了後、3~5年で給与支給総額を平均成長率2%以上増加させること。
・取り組む事業が、過去~今後のいずれか10年間で、市場規模が10%以上拡大する業種・業態(※)に属していること。

※対応する業種・業態については事務局より指定リストが公開されています。

成長分野進出枠(GX進出類型)

成長分野進出枠(GX進出類型)では、特にグリーン分野での事業再構築をこれから行う事業者を支援します。

【必須要件】

  • 付加価値額の年平均成長率4.0%以上増加を求める。加えて以下のいずれかを満たすこと。
    ・事業終了後、3~5年で給与支給総額を平均成長率2%以上増加させること。
    ・取り組む事業が、グリーン成長戦略「実行計画」14分野に掲げられた課題の解決に資する取組として記載があるものに該当すること。

コロナ回復加速化枠(通常類型)

今なおコロナの影響を受ける事業者を支援します。具体的には、コロナで抱えた債務の借り換えを行っている事業者や事業再生に取り組む事業者を支援する類型です。

【必須要件】

付加価値額の年平均成長率3.0%以上増加を求める。加えて以下のいずれかを満たすこと。
・コロナ借換保証などで既往債務を借り換えていること。
・再生事業者であること。

ここでの再生事業者はの定義は、

1.中小企業活性化委協議会等において再生計画を策定している者。又は、
2.中小企業活性化協議会等において再生計画を策定済みかつ再生計画成立後3年以内の者。

を指します。

コロナ回復加速化枠(最低賃金類型)

同じく、今なおコロナの影響を受ける事業者への支援で、最低賃金引上げの影響を大きく受ける事業者を支援します。

【必須要件】

付加価値額の年平均成長率3.0%以上増加を求める。加えて以下の要件を満たすこと。
・コロナ借換保証などで既往債務を借り換えていること。(任意)
・2022年10月から2023年9月までの間で、3カ月以上最低賃金+50円以内で雇用している従業員が全従業員の10%以上いること。

サプライチェーン強靭化枠

国内のサプライチェーンの強靭化の観点から、ポストコロナに対応した事業再構築をこれから行う事業者を支援します。

【必須要件】

  • 再構築要件では「国内回帰」または「地域サプライチェーン維持・強靭化」に限り、付加価値額の年平均成長率5.0%以上増加を求める。加えて以下の要件をいずれも満たすこと。
    ・取引先から国内生産要請があること。
    ・取り組む事業が、過去~今後のいずれか10年間で、市場規模が10%以上拡大する業種・業態(※)に属していること。

    下記要件をいずれも満たしていること。
    1.経済産業省が公開するDX推進指標を活用し、自己診断を実施し、結果を独立行政法人情報処理推進機構に対して提出していること。
    2.IPAが実施するSECURITY ACTION」の「★★二つ星」の宣言を行っていること。

    下記要件をいずれも満たしていること。
    1.交付決定時点で、設置投資する事業場内最低賃金が地域別最低賃金より30円以上高いこと。ただし、新規立地の場合は当該新規事業場内最低賃金が地域別最低賃金より30円以上高くなる雇用計画を示すこと。
    2.事業終了後、事業年度から3~5年の事業計画期間終了までの間に給与支給総額を年平均成長率2%以上増加させる取組であること。

    パートナーシップ構築宣言ポータルサイトにて、宣言を公表していること。

事前着手の廃止

第12回では、これまで行われていた事前着手申請制度が廃止となります。ただし、以下のケースを満たす事業者の申請は認められます。

【事前着手が認められる場合】

  • 第10回、第11回公募において、物価高騰対策・回復再生応援枠又は最低賃金枠の補助交付候補者として不採択となった事業者が第12回において、コロナ回復加速化枠に申請する場合。

  • 第10回公募のおいて、サプライチェーン強靭化枠の補助金交付候補者として不採択となった事業者が、第12回においてサプライチェーン強靭化枠に申請する場合。

審査の観点

第12回からAIを活用した審査が行われます。厳格化する審査において合理的で説得力のある事業計画を策定しなければなりません。特に書面審査では以下の項目について審査されます。

補助事業対象の適格性。
補助対象事業の要件を満たすか。事業再構築指針に沿った取組であるか。

新規事業の有望度。
継続的に売上・利益を確保できるだけの規模を有しているか。
自社にとって参入可能な事業か。競合他社と比較して自社に明確な優位性を確立する差別化が可能か。
 

事業の実現可能性。
事業化に向けた、課題の検証・解決方法、スケジュールが明確かつ妥当か。
最近の財務状況等から、補助事業を適切に遂行できるか。充分な体制を確保出来ているか。 

公的補助の必要性。
川上・川下への経済波及効果が大きい事業や社会的インフラを担う事業、新たな雇用を生み出す事業であるか。
補助事業として費用対効果が高いか。地域やサプライチェーンのイノベーションに貢献し得る事業か。 

過剰投資の抑制。
特定の期間に、類似のテーマ・設備等に関する申請が集中してなされている場合には、一時的流行による過剰投資誘発の恐れがあるため、別途審査を実施。過剰投資と判断された場合には、大幅に減点。

また、一定の審査基準を満たした事業者には、必要に応じてオンラインでの口頭審査が行われます。こちらでは事業計画の適格性、革新性、優位性、実現可能性について審査が行われます。


まとめ

第12回の事業再構築補助金がついに公募開始となりました。類型自体はシンプルになりましたが、要件は変更されており、新たに事業計画を策定する事業者様もいらっしゃるのではと思います。また、行政事業レビューの影響は大きく、これまでにない厳格な審査が行われることが示唆されています。採択後についても、四半期毎に行うよう義務化や、データの活用などによる効果分析・検証の実施と公表など、EBPM(エビデンス・ベースト・ポリシー・メイキング。証拠に基づく政策立案)強化による取組が行われます。このことから、第12回ではこれまで以上に説得力のある事業計画を策定が求められます。

弊社でも事業再構築補助金のご相談を受け付けております。申請に挑戦してみたい、一度相談をしてみたいとお考えの事業者様はお問い合わせよりご連絡ください。


本記事は、第12回公募要領第1.0版ならびに事業再構築補助金の概要を元に作成しています。

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